マルコ7章23~37節

2024年12月8日聖日
説教者 渡部 和弘 牧師

『子犬でもパン屑はいただきます』  

 

24 イエスは立ち上がり、そこからツロの地方へ行かれた。家に入って、だれにも知られたくないと思っておられたが、隠れていることはできなかった。 25 ある女の人が、すぐにイエスのことを聞き、やって来てその足もとにひれ伏した。彼女の幼い娘は、汚れた霊につかれていた。 26 彼女はギリシア人で、シリア・フェニキアの生まれであったが、自分の娘から悪霊を追い出してくださるようイエスに願った。 27 するとイエスは言われた。「まず子どもたちを満腹にさせなければなりません。子どもたちのパンを取り上げて、小犬に投げてやるのは良くないことです。」 28 彼女は答えた。「主よ。食卓の下の小犬でも、子どもたちのパン屑はいただきます。」 29 そこでイエスは言われた。「そこまで言うのなら、家に帰りなさい。悪霊はあなたの娘から出て行きました。」 30 彼女が家に帰ると、その子は床の上に伏していたが、悪霊はすでに出ていた。  31 イエスは再びツロの地方を去り、シドンを経て、デカポリス地方側のガリラヤ湖へ来られた。 32 人々は、耳が聞こえず口のきけない人を連れて来て、彼の上に手を置いてくださいと懇願した。 33 そこで、イエスはその人だけを群衆の中から連れ出し、ご自分の指を彼の両耳に入れ、それから唾を付けてその舌にさわられた。 34 そして天を見上げ、深く息をして、その人に「エパタ」、すなわち「開け」と言われた。 35 すると、すぐに彼の耳が開き、舌のもつれが解け、はっきりと話せるようになった。 36 イエスは、このことをだれにも言ってはならないと人々に命じられた。しかし、彼らは口止めされればされるほど、かえってますます言い広めた。 37 人々は非常に驚いて言った。「この方のなさったことは、みなすばらしい。耳の聞こえない人たちを聞こえるようにし、口のきけない人たちを話せるようにされた。」